喉頭がんとは

一般にのどぼとけと言われる位置にできるのが喉頭がんです。発声機能や食物が気道に入らないようにする機能を持っている部位なのですが、症状が進行するとこれらの働きが正常に行われなくなります。

その結果として、声が嗄れてきたり、飲食物を飲み込むときに痛みを感じたり通過しなくなったりするようになります。

男女別に見ると男性の方が圧倒的に多く、女性の10倍以上の罹患率・死亡率となっています。年齢としては、50代以降に増加する傾向にあり、80代まで増加を続けます。したがって、高齢になってから増えていくと言えます。

喉頭がんの原因

確実視されている原因としては、喫煙や飲酒、アスベストが挙げられます。

喫煙と飲酒はどちらか一方でもリスクを高める原因になるのですが、両方が揃うと相乗効果でますます危険が大きくなる傾向があります。禁煙は喉頭がんに限らず、色々な癌のリスクを下げることになりますので、健康のことを考えるのであればタバコは吸わないようにするべきです。早い時期に禁煙に踏み切った場合のほうが予防効果は高くなりますので、迷っている方は一日も早くタバコを止めることをお勧めします。

アスベストは肺がんの原因として有名ですが、喉頭がんのリスクも高めます。アスベストの場合、職業との関連が強いため、当てはまる場合には要注意です。

喉頭がんの種類

さらに細かく分けると、声門がん、声門上がん、声門下がんに分けられます。

喉頭の中でも声門は声を出す声帯がある部分で、それより上の部分になると声門上、下の部分が声門下と呼ばれています。

割合としては、声門がんが最も多く、全体の60%以上を占めています。続いて、声門上がんが30%以上、そして声門下がんはとても少なく、全体の1%から2%程度にすぎません。

手術で声が出なくなることも

治療によって命の危機を回避できたとしても、声を失ってしまうことがあります。癌の治療においては、他の部位においても何らかの代償が生じることは多いのですが、声という分かりやすく、生活に不可欠なものがなくなってしまうというのは、患者さんにとって大きな痛手になりますし、抵抗感もあるでしょう。

ただし、治療後すぐには声が出なくても、時間の経過と共に回復していくことがありますし、声が完全に失われてしまった場合には、新しく音性を獲得することが可能です。

完全に元の声に戻すのは難しいものの、声を回復することは可能なのです。喉頭がんの治療においては、重要な問題になりますので、もし医師から十分な説明が得られていないのであれば、確認しておくようにしましょう。

早期発見で治すことが可能

喉頭がんによって命を落とすこともありますが、早期発見をすれば完治することも多く見られます。全体の治癒率でも70%前後ですので、それほど悪性度が高いわけではないのです。

早期発見によるもう一つの利点として、治療によって声を失うことが少ないことも上げられます。症状が進行してから発見されるよりも条件がよくなりますので、思い当たる兆候がある場合には早めに病院に行って検査を受けておきましょう。

胃がんや大腸がんのように有効な検診が広く行われているわけではなく、無自覚の段階で見つけることは容易ではありません。そのため、もし違和感を覚えるような場合や、症状が現れた時には早期発見のチャンスであると共に、すでに進行している状態である可能性もあります。だからこそ、なおさら注意が必要であると言えるでしょう。

喉頭がんの再発リスク

治療を終えた後に問題となるのが再発です。放射線療法を行った後に再発することもありますし、手術で取り残してしまっている場合もあります。

手術の場合、声が出なくなるというリスクがあるため、できるだけ切除範囲を狭めようとするあまり、十分な範囲を切ることができず、その結果として再発してしまうこともあります。むやみに広い範囲を切除することはもちろん望ましくありませんが、十分な範囲を摘出しなければ直らないのも事実です。その微妙な見極めが不可欠となるのです。

患者さんとしても治療法や切除範囲の決定について意見を述べることはできますが、専門的な判断となると医師に任せざるをえないのが実際のところです。時として難しい判断となりますので、これまでにも多くの手術を経験している専門医に担当してもらったり、セカンドオピニオンによって第三者からも意見を求めることも必要になります。

なお、再発しても治療を行うことは可能ですので、早く気づくことが重要です。そのため、術後5年程度は定期的に検査を受けることになります。


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